鰹は温かい水域を好み、群れをつくって黒潮にのり、餌のイワシを追いながら、南はフィリピン沖から北は三陸沖までのひろい海を回遊しています。
毎秒6 ~ 7 メートル、最高27 メートルもの高速で泳ぐため、鰹の鱗は退化して胸びれの部分だけが残っています。
餌を求めて北に移動するものを「のぼり鰹」と呼び、とくに4月から6月頃のものは「初鰹」として、竹の子やゼンマイと共に春の旬として上げられます。
初鰹の魚肉は赤々としていて、味はあっさりとしています。
また、9月頃から南下し始めるものは「戻り鰹」と呼ばれます。
この頃獲れるものは脂がたっぷりとのっているため「脂かつお」・「トロ鰹」とも呼ばれます。「初鰹」に比べて、もっちりとした食感が特徴の「戻り鰹」は、秋の味として好まれています。